【本】ナイン・ストーリーズ
" ナイン・ストーリーズ / J・D・サリンジャー(訳:野崎孝) / 1953年 / 新潮文庫 "
「ライ麦畑でつかまえて」のサリンジャーの代表作。
9つの物語が入った短編集。
結構時間かかってしまってやっと読み終わった。
決して難しい訳ではないんだけど、何故か読むのに時間がかかった。
サリンジャーの作品は情景の描写とか言葉の言い回しが本当に好きで、読んでて風景が思い浮かんでくるのが楽しい。
子供がよく登場人物として出てくるけど、子供たちや登場人物のキャラクターもすごく思い描きやすくて魅力的。
「フラニーとゾーイ」のグラース家の話も多くて、サリンジャーの世界観に浸れました。
「バナナフィッシュにうってつけの日」
グラース家の長男シーモアの話。衝撃の最後。
女性二人の会話劇と見えない友達がいる子供の話。グラース家のウォルトの妻。
「対エスキモー戦争の前夜」
テニス帰りに友人宅にお金を返してもらいに来た女の子の話。
「笑い男」
団長の話す笑い男の物語と、団長の物語。
「小舟のほとりで」
小舟まで家出した子供とお母さんの話。お母さんはグラース家の長女ブーブー。
「エズミに捧ぐ――愛と汚辱のうちに」
戦争中に喫茶店で出会った子供エズミと私の話。
「愛らしき口もと目は緑」
深夜に男の元に妻が帰って来ないと友人からの電話。妻は男のとなりにいる。
「ド・ドーミエ=スミスの青の時代」
嘘をついて絵画の講師になった私の話。
「テディ」
テディという子供の話。哲学。ラストの意味は・・・
どれも面白かったけど、個人的にはバナナフィッシュと笑い男、エズミに捧ぐあたりが好きかな。
愛らしき口もと目は緑が一番すらすら読めたけど。
是非もう一度頭から読みたい本でした。
★★★☆☆
- 作者: サリンジャー,野崎孝
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1974/12/24
- メディア: 文庫
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